ヘンプの陶酔成分が規制原因・でもシードの栄養価はまさにスーパーフード!!

oharai.jpg「スーパーフード」という言葉が社会で聞かれるようになってから十年近くなりますが、この間に日本でも様々なものが紹介されてきました。

ちなみに「スーパーフード」とは一般的な食品よりも栄養価が高いか、一部の栄養が突出して多い食品のことで、サプリメントのように抽出や加工を経ていないため料理の食材としても活用できる特徴があります。

そんなスーパーフードにはアサイー、マカ、キヌア、チアシードなど南米やアフリカという海外原産のものが多いのですが、古来より日本にあるものも見直されスーパーフードとして注目されています。

そのような日本に古来から存在しているスーパーフードとして、以前の記事で紹介したのがソルガムきび(たかきび)でした。

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そのソルガムきびと同様に日本に古来から存在しているのがヘンプ(麻)です。

このヘンプは古来より日本に関わりのある植物であり「おおあさ」と呼ばれていました。

この「おおあさ」は神道で罪穢れを祓う植物とされており、神官がお祓いで振る大幣(おおぬさ)は、白木の棒の先端に紙垂(しで)もしくは麻のひもをつけたものです。

このように神道において重視するヘンプなのですが、その葉や穂の部分には陶酔成分が含まれているため大麻として規制の対象になっていますね。

日本では茎の繊維としての利用を目的に、陶酔成分の少ない品種改良された産業用のものが一部だけ栽培されていますが、そのヘンプの実には非常に有益な栄養素が含まれているんですよ。

そのヘンプの実のことを「ヘンプシード」といいます。

ヘンプシードの最も優れた特徴は生食が可能だということなんです。

一般に植物の実であるナッツや豆類にはタンパク質分解酵素阻害物質が含まれています。

これは植物の実が勝手に発芽しないように抑制する物質で、実が地に落ちて水分や土の栄養という環境が整うと実の中で酵素が増加し、阻害物質が減少して発芽に到るというものです。

そのためナッツや豆類を生で食べると、タンパク質分解酵素阻害物質が多量に含有されているため、胃で消化酵素をより多く消費し内蔵に大きな負担がかかることになり継続すると病気になることがあります。

阻害物質の効果を失わせるには水に浸けてふやかす、加熱する、醗酵させるという方法が可能なのだそうです。

小豆を水に浸す、アーモンドをローストする、大豆を醗酵させて納豆にするというのは阻害物質の失活の意味もあったということですね。

ヘンプシードが生食可能なのは、含まれる植物性タンパク質の65%を占めるグロブリン・エデスティンというタンパク質の存在によって酵素阻害物質が非常に少なくなっているからなんだそうです。

さらにこのグロブリン・エデスティンは、人の体内の免疫作用で重要な抗原・抗体反応の免疫グロブリンを作るために必要なタンパク質ですから、免疫力向上に効果的だということですね。

そのヘンプシードの植物性タンパク質には、人が体内でつくれない必須アミノ酸がバランスよく含まれています。

同様に必須アミノ酸をバランスよく含んでいるのが大豆なのですが、同量あたりのタンパク質含有量ではヘンプシードは大豆の約3倍の高タンパク食品です。

また大豆タンパク質にはグロブリン・エデスティンは含有されていません。

一方、人が体内でつくれない必須脂肪酸のα-リノレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸などのオメガ3と、リノール酸、γ-リノレン酸、アラキドン酸などのオメガ6は、摂取量が1:3であることが理想的とされていますが、ヘンプシードの脂肪酸はまさしくオメガ3:オメガ6が1:3のため、ヘンプシードを食する場合は比率をまったく気にする必要がありません。

さらにビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB6、葉酸などのビタミン類や、亜鉛、カリウム、鉄、マグネシウムなどのミネラルも含みとても栄養価が高いんです。

以上のようにヘンプそのものは陶酔成分が原因で規制がありますが、陶酔成分を含有しないヘンプシード(実)は、免疫向上が期待できる高タンパクで理想的な脂肪酸比率、ビタミン、ミネラルを豊富に含有し、ナッツ類、豆類の中で唯一、生食が可能なため様々な料理にトッピングしたり、混ぜるだけという手軽で優れたスーパーフードです。

神道がヘンプをお祓いの大幣(おおぬさ)として使用してきたのも、ヘンプのもつ優れた栄養という自然の恵みのエネルギーによって、罪穢れを祓うエネルギーとしていたからなのでしょう。

いにしえの方々の智慧には感服いたしますね!!